米朝共同声明文を読んで2018/06/14 09:58

皆さんは米朝共同声明をどのようにお感じに成りましたか。
結論から言えば、やっぱり他力本願はダメだな、と言うのが私の感想です。

私は、この米朝会談の結果次第で日本の今後、将来が決まるのではないかと思っています。
その意味からすれば、今回の米朝会談は失望をさらに増大させた会談でした。
トランプ大統領の言う「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」は明記されなかったからです。
これを以て判断するのは早計かもしれませんが、この会談は北の勝なのかもしれません。

ただトランプ大統領が拉致問題を取り上げてくれたことに日本国民として感謝致します。
本来米朝の会談ですので、日本人の拉致問題は関係ないと言えば関係ない問題ですから。

それでは米朝共同声明の気になるところを見てみます。

3 2018年4月27日の「板門店宣言」を再確認し、北朝鮮は朝鮮半島における完全非核化に向けて努力する約束する」(日本経済新聞より)

と言う文章です。
「完全非核化に向けて努力すると約束する」と言う部分です。
「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」ではなく「完全非核化する」でもなく「努力する」に成っていることです。

英文では以下の様に書かれています。

3.Reaffirming the April 27, 2018 Panmunjom Declaration, the DPRK commits to work toward complete denuclearization of the Korean Peninsula.

「努力する」に当たる部分が、work、です。 「徐々に動く」と言う意味も有ります。
towardは、何々を目指して、何々を目的として、と言う意味ですから、 to work toward 、は「非核化はそのうちやりまっさー」と解釈できます。

「完全非核化の努力はしまーす」、でも努力した結果「完全非核化は出来ませんでしたー。」
と言ういわゆる努力目標で終わる可能性が有ります。努力目標とは達成できない事が前提に有ります。
もちろん今後の実務者間での協議で、完全非核化のための具体策が決まるのでしょうがとても心配です。

気に成るもう一つは、「北朝鮮は朝鮮半島における完全非核化・・・」と言っており、北朝鮮だけの完全非核化を言っている訳では有りません。
北は、「板門店宣言」を再確認して、朝鮮半島における完全非核化に向けて努力する、と言っている訳です。

「板門店宣言」は、「朝鮮半島の平和と繁栄、統一のため」の宣言です。
「板門店宣言」(日本経済新聞より)には、次のような事が書かれています。

「南と北は、完全な非核化を通して核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認した。」

と成っています。
朝鮮半島の完全非核化とは、核を持っている米軍は半島から出て行ってくれ、と言う事なのでしょうか。
米軍が韓国から撤収したら、日本の最前線は間違いなく対馬に成ります。

また「南と北は、民族的和解と和合の雰囲気を高めていくため、各界各層の多方面の協力と交流、往来や接触を活性化することにした。」と有り、南北共通の意識を高めるため、慰安婦などの問題を再び持ち出す可能性が有ります。

いずれにしても今後の米朝の動きを見て行かないと分からない事ばかりですが、拉致問題がどうなるのかとてもとても心配です。

皇紀二千六百七十八年、平成三十年六月十四日




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